全自動、画像式粒度分布測定装置モフォロギシリーズ

次次世代型を見据えた画像式粒度分布測定装置です。数万個以上の大量の粒子観察画像から、全自動で粒子径と形状を処理し、統計的に有意な分析結果を提供します。

画像式粒度分布測定(画像解析式粒子径(粒度)―形状分析)法とは?

ISOにも記載されており、確立した手法です。具体的には主に粒子の投影画像を撮像し、二値化処理等を経て粒子を数値化します。粒子径(粒度)のみならず、形状の情報も同時に取得可能な手法で、両者の関係性を考察できる手法です。主には、マニュアル顕微鏡法(主に走査型電子顕微鏡(SEM)や、光学顕微鏡)などが用いられています。
 
なぜ「全自動」である必要性があるのでしょうか? 

  1. 粒子解析数
    粒子のみではなく、材料一般の外観評価には走査型電子顕微鏡(SEM)や光学顕微鏡が用いられます。特に工業分野では、走査型電子顕微鏡(SEM)はナノメートルオーダーの構造を観察できるため、バルク材料の微細部の観察などに一般的に用いられており、その用途では最適なツールです。しかし、粒子特性から、バルクの粉体の特性を理解する目的においては、統計的な分布(ばらつき)を評価する必要があります。これは、粒子の大きさや形状には統計的なばらつきが存在するため、ただ1つの粒子を評価したのみでは全体の情報を表現できないことが考えられるためです。この点において、従来の手法、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)や光学顕微鏡での粒子評価を用いる場合、大量の粒子を処理するためには、単純に時間と手間がかかり、実用的ではありません。

    JPM41.png
    光学顕微鏡の画像を何十フレームも処理するのは難しい


  2. 画像処理の定義
    解析粒子数以外の問題としては、ルール(定義)付けがあります。例えば、下の粒子をみて、細長いと答える人もいるでしょうし、異形だ、と答える人もいるでしょう。このような場合、自動化されていない従来手法(走査型電子顕微鏡(SEM)や光学顕微鏡)では、この判断は定性的になります。その定義を決めるためにも、自動化は重要な要素になります。

    JPM42.png
    顕微鏡観察による粒子の計測画像例


  3. データの後処理解析
    また、後工程で統計的な分布データをシームレスに出力する、そして、粒子特性値(平均、D50など)を素早く計算することも、実用的には重要です。一般的に従来の顕微鏡法(走査型電子顕微鏡(SEM)や光学顕微鏡)はスキャンして得られた複数フレームの写真画像を後工程で処理します。しかし、その作業は写真の選択から処理の決定まで、意外に煩雑な工程を含み、再現性なども低下する恐れがあります。対して、自動化された粒子径(粒度)―形状分析装置ではリアルタイムに画像処理を進めていきますので、再現性よく解析が可能です。
     
  4. 試料の前処理
    画像式粒度分布測定装置を用いて測定を行うために何より大切なことは、分散(分析前処理)です。マニュアル顕微鏡(走査型電子顕微鏡(SEM)や光学顕微鏡)のみならず、粒子評価全般において重要なのは、できるだけ粒子が重ならないように配置して分析機器にセットすることです。しかも、再現性良く、人的誤差も最小であることが望ましくあります。しかしながら、特にミクロンオーダーの粒子では凝集を起こすことも多いため、効率よく分散することが困難です。特に走査型電子顕微鏡(SEM)は観察に真空環境が必要になります。したがって、観察できる試料に制限があります。特に液中試料などは困難です。
     
  5. 観察系の選択
    一般バルク材料と比較して、画像式粒度分布測定装置よる粒子測定の難しさは、試料の高さ(厚み=径)に分布がある、という点です。これは、走査型電子顕微鏡(SEM)では、一般的に焦点深度が深い(高さの分布があっても焦点が合いやすい)ので問題にならない場合が多いですが、通常の光学顕微鏡では問題になります。つまり、高倍率になると焦点深度の関係でボケが生じやくなる、という点です。この精度と焦点深度のバランスをとる設計は重要です。 


全自動、画像式粒度分布測定装置(粒子径(粒度)-形状分析装置)モフォロギシリーズの特徴

粒子画像解析を行う際に、他の手法(主には走査型電子顕微鏡(SEM)や光学顕微鏡)における課題を理解し、解決するべく独自の設計技術を用いて開発された全自動粒子径(粒度)―形状分析装置が、モフォロギシリーズです。

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  • 数万個以上の粒子画像から全自動で画像式粒度分布測定を行い、統計的に有意差のあるデータを取得可能

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    粒子径(粒度)-粒子形状分布出力例


  • 高度な粒子の分類、フィルタリング、定量化、スキャッタグラム表示が可能なソフトウェア

  • 最新技術を駆使した光学撮像系により、走査型電子顕微鏡(SEM)のように真空を要求することなく、透過、反射、暗視野、偏光(オプション)、各種観察手法により、高精度な画像を全自動で取得可能
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  • 乾燥粉体から液体、ペーストなど各種試料形態(*)に中の粒子画像分析に柔軟に対応します。(※)要事前相談です 
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  • 統合型の自動乾式試料分散ユニット(SDU)搭載で分散から試料測定まで、ワンストップで測定可能

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    試料分散機構(SDU)


  • ラマン分光分析(モフォロギ4-ID)に対応。粒子の精密な個別解析や分類と、異物の検出および同定の自動化が可能
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    ラマンスペクトル例

  • 画像式粒度分布測定に特化した撮像系の選択と、焦点補完機能を標準装備



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