概要
Hydro EVは、市販の実験用ビーカーで完全かつ迅速な分散を行うことができる、独自のディップイン式遠心ポンプおよびスターラーの設計を採用しています。これにより、分散媒の容量を用途に必要な容量に近づけることができます。 測定後、分散ヘッドをビーカーから引き上げることができるので、手間をかけずに洗浄し、試料を回収できます。
- 250ml、600ml、および1000mlの実験用ビーカーに対応。
- 40Wの内蔵超音波プローブで凝集を簡単に分散
- ディップイン式の遠心ポンプとスターラーを装備
- 測定後の試料を簡単に回収可能
- さまざまな有機溶媒に対応可能
- ポンプやスターラー、超音波操作をソフトウェアで完全に制御
- 試料タンクライト付き
動作
液体内で試料を分散するには、各粒子を湿潤化して分離させる必要があります。 これは完全に分散された状態で安定した懸濁液を測定用に作り出す必要性があるからです。
湿潤化を促すためには、適切な分散媒を選択することが大切です。 最も一般的に使われるのは水で、これが適切な場合には測定コストと試料廃棄という点で多くの利点があります。 しかし、水溶性の粒子を扱うような一部の用途では、非水系の分散媒を使用する必要があります。
超音波処理を使用すると、凝集体の構造を崩すことで湿潤化過程を促します。 再凝集を防ぐために、分散媒に安定剤を加えることもあります。
湿式試料の場合、微粒子が代表粒径の場合があり、それゆえに適切な手法になります。テスト用の試料が大量に得られない場合もあり、その場合、少量のサンプルの測定が必要になります。 その他には、試料が大量に利用可能で、大量の試料を測定する方が良い場合があります。たとえば、多分散性が非常に高い試料の場合などです。 その場合、正確な測定するためには、十分な試料の量を準備し、粒径が大きいものから小さいものまで代表サンプルを適正にサンプリングすることで正確な測定が実現します。
Hydro Evは、市販のガラスビーカー(250、600、1000 mL)をご利用いただけるので、測定対象にあった湿式分散が可能です。 つまり、測定対象にあった量の分散媒をお選びいただくことができます。 ディップイン式ヘッドには、分散プロセスを促進する内蔵超音波プローブ、および試料全体を偏りなく測定できるようにするための遠心ポンプ/スターラーが装備されています。
仕様
ポンプ速度範囲 | 0 ~ 3500rpm † † |
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ポンプ速度精度 | +/- 50rpm |
ポンプ速度分解能 | +/- 10rpm |
最大流量 | 1.7 l/分 †† |
超音波電力、周波数 | 40W 最大、40kHz (公称) † † |
最大容量 | 250mL / 600mL/ 1000mL (実験用ビーカーを使用) |
分散剤、添加剤および試料と接触する材料 | 316ステンレススチール ホウケイ酸ガラス タイゴン® R-3603. ††† バイトン(セルシールのみ - パーフルオロエラストマーにアップグレード可能) PTFE PEEK 窒化チタン |
最大粒子径 | 2100 µm † |
測定間の最短時間 | 60秒未満 † |
寸法(W x D x H) | 150mm x 220mm x 300mm |
重量 | 4kg |
電源 | スタンバイモード:5W 動作中公称値:80W 最大:96W |
† | 試料によって異なります |
†† | 分散媒によって異なります |
††† | ご要望に応じてその他のチューブグレードもご利用いただけます |