機能
微量元素分析
正確なネット強度は、高品質な微量元素分析の基礎となります。さらに、すべての主要元素データが利用できない場合には、正確なマトリックス補正が不可欠になります。Pro-Traceは、微量元素分析におけるネット強度の計算や、合計マトリックスが不明な場合の正確なマトリックス補正に適した固有の機能を提供します。
スマート元素セレクターは、周期表からアクセスできる操作が簡単な機能です。一連の元素サブセットに対して元素の正しい組み合わせを測定できます。チャンネル、装置パラメータ、バックグラウンドオフセットは分析プログラムに入力されます。
Pro-Traceは、バックグラウンド位置を共有して使用できるため、測定時間が短縮されます。
ネット強度計算
XRFによる微量元素分析では、分析成分ピーク下のバックグラウンド強度の測定、スペクトルのオーバーラップ補正(相互干渉の場合を含む)、およびX線管陽極中の不純物からのスペクトル干渉に、特に注意する必要があります。これらの同様の問題は、主成分と微量成分の分析における懸念事項です。
ただし、例えば、ピークとバックグラウンドの比率が50:1 (主要または微量元素では一般的)である場合、微量要素の決定に一般的な3:1または2:1以下の値と比較すると、バックグラウンド強度の推定値が非常に正確であることは重要ではありません。
Pro-Traceの目的は、検体ピークに対して可能な限り正確なネット強度を得ることです。これにより、バックグラウンドとスペクトルのオーバーラップに対して大きな比例補正を行う可能性があります。
不明な合計マトリックスによる正確なマトリックス補正
主要元素データがない場合は、FPモデルまたは影響係数を持つ従来型モデルを使用することはできません。アナリストは、従来型モデルでは「比率チャンネル」に戻す必要があります。ただし、この方法は、管コンプトンピーク波長と分析波長の間に主要/微量元素の吸収限界がある検体波長には使用できません。唯一の有効なオプションは、主要元素の吸収限界を「交差」するオプションを持つPro-Trace (MAC)マトリックスモデルを使用することです。
サンプルの設定により、参照材料の必要性が低減されます
Pro-Traceの主な機能は、特別に調製したブランク試料と校正設定サンプルを使用することです。これらの設定サンプルは、200を超える国際認証取得済みの参照物質に対して構成されており、それほど広範な参照ライブラリが自社内に設置されていないラボでは、費用を大幅に節約できます。
ノッティンガムのMalvern Panalytical施設では、Pro-Trace用セットアップサンプルが製造されています。Pro-TraceメソッドはUKAS to ISO17025により認定されています。
仕様
簡単なルーチン操作
経験豊富なXRFユーザーがPro-Traceを設定すると、Pro-Traceに触れることなく、ルーチンオペレータは大幅に精度を向上させることができます。すべての洗練された精度の向上は、洗練された方式でボンネットの下で実行されます。
MAC(質量吸収係数)計算、バックグラウンド補正、ラインオーバーラップ補正、管不純物補正、フェザー/ウィリスバックグラウンド補正計算を設定するための特別なダイアログが用意されています。周期表からアクセスできるスマート元素セレクターは、簡単に操作できる機能です。一連の元素サブセットに対して元素の正しい組み合わせを測定できます。
Pro-Traceパッケージは、地質学的/環境的重要性の物質における微量元素の分析を行えるZetium分光計で使用できます。