Search-match (検索照合)

参考データベース

X線回折による相同定とは、未知の測定データと既知の参照データを比較することです。この参照データは通常、1つ以上のデータベースから取得されます。比較プロセスは、検索照合とも呼ばれます。

さまざまな参考データベースの品質や内容は、データ品質や編集プロセスに応じて大きく異なります。一般的に、価格と品質は関連します。

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機能

測定/計算された参照データ

多くの場合、測定された参照パターンは、相同定においてより優れたスコアを示します。このデータソースは、厳選され特性評価された純粋な材料で作られた粉末回折測定値です。これは、結晶構造が不明な場合でも可能です。一部のデータベースでは、スティックパターンの横に元の粉末スキャン(参照スキャン)が含まれています。

計算された参照パターンには、リートベルト調整や構造分析に必要な結晶構造データがつねに含まれています。データソースは、ほとんどの場合単結晶実験です。理論的なスティックパターンは水晶構造から計算され、検索照合用に最適化される場合があります。

商用および無料の参照パターン

商用データベースの参照パターンは、データの品質と一貫性を自動的に確認する詳細な編集プロセスを経ています。また、品質マークと相互参照が添付されており、随時再編集されます。代表的な例には、ICDDのPDF2 (測定データ)およびPDF4+ (測定データと計算データ)製品があります。

無料の参照パターンは、検索照合用に使用される純粋な位相の単なる測定値であるか、既知の(単一)結晶構造から計算されます。品質は通常文書化されておらず、多くの場合、追加の(物理的および化学的)データが存在しません。測定された無料の参照パターンのコレクションは、多くの場合小さく、腎結石の特性評価のような専用の目的に使用されます。

結晶構造のみのデータベース

これらのデータベースは、相同定に直接使用することはできません。代表的な例としては、市販のICSDや無料のCOD結晶構造データベースなどがあります。リートベルト法によるノンスタンダード相定量化に使用されます。

無料の代替品は、COD結晶構造に基づいており、COD Webページからすぐにダウンロードできます。 

無料の計算されたパターンのコレクションは大きくなる場合があります。サイズは結晶構造の数にのみ依存します。

特殊な参照データベースとユーザー参照データベース

これらのデータベースは小規模で、測定された純粋な物質や相混合物を含んでいることがよくあります。HighScoreソフトウェアは、単独または任意の組み合わせで使用できる任意の数のユーザー定義参照データベースをサポートしています。特定目的用の商用データベースのもう1つの例として、Malvern PanalyticalのCandi-Xがあります。この検索照合データベースは、他の方法で定義された測定済みの規制物質に基づいています。

仕様

相同定用の参照データベースは、サポート対象のすべてのMicrosoft Windowsオペレーティングシステムにインストールできます。

データベースのサイズは、リリース年やデータベースの内容によって大きく異なります(構造データの有無、実験データの有無、化学特性や物理特性の有無など)。

PANalyticalは、ソフトウェア更新が不要な年1回のデータベースリリースをサポートしています。ユーザー自身で直接読み込んだり、変換したりできないデータベースが、Malvern Panalytical (COD)から年に1度発表されます。

HighScoreソフトウェアでは、次の検索照合参考データベースがサポートされています。単独で使用することも、組み合わせて使用することもできます**:

  1. PDF-4+ (ICDDが毎年リリース): 約35万種類の参照パターン、25万個の原子座標、約8.0 GBのディスク容量(アクセスの最適化には2.0 GB以上*)。
  2. PDF-2 (ICDDが毎年リリース): 約26万種類の参照パターン、原子座標なし(ただし、15万種類のNIST/ICSDパターンにリンク)、約4.0 GBのディスク容量(アクセスの最適化には1.0 GB以上*)
  3. PDF-4+ (ICDDが毎年リリース): 約50万種類の参照パターン、5万個の原子座標、約20 GBのディスク容量(アクセスの最適化には3.0 GB以上*)。
  4. PDF-4/Minerals (ICDDが毎年リリース): 約4万5千種類の参照パターン、3万個の原子座標、約2.0 GBのディスク容量(アクセスの最適化には1.0 GB以上*)。
  5. 無料の結晶学オープンデータベース、COD WebサイトのMalvern Panalyticalからの毎年変換: 30万種類を超える参照パターン。30万個を超える原子座標。圧縮された2種類のダウンロードで利用可能。約4.0 GBのディスク容量**。
  6. 実験ピークリストからHighScoreで作成された、またはCIF形式の使用可能な構造データからPlusオプションを使用して作成された多数のユーザー参考データベース。

次の結晶構造データベースは、HighScoreのPlusオプションでのみサポートされています。

  1. ICSD: FIZ社(ドイツ、カールスルーエ)の無機結晶構造データベース。3 GBのディスク容量。
  2. COD: 無料の結晶構造データベース、CIFファイルのコレクションであり、約18 GBのディスク容量。

（注記：これらのデータベースには、結晶構造データのみが含まれ、参照パターンは含まれません(検索照合の目的には適していません)。

*ライセンス構築のため、元のICDDデータベースは変換されていない形式でインストールする必要があります。変換された形式に近いため、HighScoreからのアクセスが大幅に高速化されます。この場合、ハードディスクに追加容量が必要です。

** ICDDでは、データベース製品をCODデータベースと組み合わせて使用することができません。