マルバーン・パナリティカルのエンジニアが教える “多分”失敗しないペットボトルロケットの作り方
材料

蛇口ニップルは、ダイソーの大型店の園芸用品売り場にあります。
ダイソーの中型店(中ソー)や小型店(小ソー)には無いかと思われます。
近くにダイソーの大型店が無い場合は、コーナンで下記の代替品を購入下さい。

材料(代替品)
近くにダイソーの大型店が無い場合は、コーナンで次の代替品2点を購入下さい。

メリット:糸ノコとドリルによるホースカップリングの追加工が不要
デメリット:276円のコストアップ!
(ホースカップリング側のみコーナンを使うことにより、追加工不要にすることも可能)
必要な工具


作り方
作り方1:ロケット本体

ペットボトルのうち、1本を半分にカッターで切ります。
重りとなる新聞紙(半ページ)を丸めて、上半分に押し込み、もう一本のペットボトルの下に、ガムテープで取付けます。
作り方2:噴射ノズル

ペットボトルのキャップの内側をくりぬきます。
ハンドドリルで、円状に小さな穴を多数開けてから、ニッパで切り取ります。
その後、やすりで滑らかにします。
切り取るのはフタの内側の部分だけです。
ペットボトルの口と接触する部分までは切らないように気を付けます。
失敗したときは、もう一本のペットボトルのフタを使います。

くりぬいた方のペットボトルのフタの外側に、やすりで横向きの傷を多数つけます。この溝に接着剤が入り込むと、爪のようにフタを支え、接着がはがれてフタが抜けるのを防ぎます。
2液型接着剤をよく混合してください。化学反応で固まります。
1液の乾燥させるタイプの接着剤を使用すると、接着剤をたっぷりつけた時に、内側まで乾燥せず、接着が不十分になったり、空気が漏れる可能性が大きくなります。

ペットボトルのフタを、蛇口ニップルの白い方の部品の内側に接着します。黒い方の部品は捨てます。
空気が漏れないように、ニップルの外側まで、接着剤はできるだけたっぷりつけてください。
ただし、接着剤が、くりぬいた穴をふさいだり、フタの内側に接着剤が付着したりしないように気を付けてください。 ペットボトルにねじ込めなくなります。
作り方3:発射装置

ホースコネクターに追加工をします。
ねじを回して、キャップを外します。
黒い突起部分を糸ノコで切り落とします。
真ん中の穴を、Φ8mmのドリルで広げて、自転車バルブが通るようにします。
(ドリルがなければ、やすりで広げてください)
コーナン部品ではこの加工は不要です。

自転車バルブのゴム部を、はさみかニッパで切り取り、できるだけゴム部を小さくしてください。
上部のねじを外して、3つに分解します。
ホースコネクターに押し込み、ねじ部が十分に出てくることを確認してください。

鉛筆の先にねじを外したバルブを乗せ、ゴム部にたっぷりと接着剤を塗ってから、散水コネクターの中に押し込んでください。
このとき、接着剤が内部の側面には付着しないように気を付けてください。
バルブを押し込んだら、外側にも接着剤を塗ります。
金属ねじ部を洗濯ばさみでつるした状態で、ねじとコネクターがまっすぐになるようにして硬化させてください。(できれば1日)

接着剤が完全に固まったら、自転車バルブを再度、組み立てます。
虫ゴムのついた部品を溝に差し込んでから、上からねじを締めて留めます。
プラスチックのキャップは、はめてもはめなくてもいいです。

接着剤が完全に固まったら、ペットボトルにキャップを取り付けます。
自転車バルブのついた発射装置をカチッと音がするまで差し込みます。
差し込めない時は、余計なところについている接着剤を剥がします。
自転車用空気入れで、3回ほど空気を入れます。(それ以上入れないでください)空気を入れ終わった後、空気漏れで「シュー」と鳴っていないか確認します。空気が漏れていれば、漏れている個所に、再度接着剤をたっぷり塗って硬化させます。

ペットボトルを持って、ストッパーを引っ張り、「プシュッ」といって外れるか確認します。
「プシュッ」といわなければ、空気が漏れています。
強く引っ張らないと、抜けない場合は、Oリング(黒いゴムの部分)に滑りをよくするグリス(ニベアとかオロナインでもよい)を塗ります。

発射装置のストッパーに重りとなるビニールテープを取りつけます。
ビニールテープ3個のうち、1個は、ストッパーがぎりぎりはまるまで、内側の厚紙を取り除きます。残りの2つは、内側の厚紙を全部取り除きます。
厚紙を少し残したビニールテープを一番上に、厚紙を全部剥がしたビニールテープ2個を下にして、ビニールテープ3本を1つにまとめます。
ストッパーに接着剤を塗り(2液混合でなくてよい)、重りのビニールテープとくっつけます。
完成品

完成です。
遊び方

発射装置とペットボトルロケットを合体し、自転車用空気入れで5回ほど空気を入れます。(それ以上入れると危険です) 斜め45°にセットした砲台に放り込めば、バルブが底に当たった時にストッパーが外れて、ロケットが切り離され、発射します。
ロケット挿入時には、絶対に砲台をのぞき込まないでください。顔に命中します。
動作原理(しくみ)

- 砲台の底にバルブが当たります。
- バルブが下に行けない状態で、重りが、勢い(慣性)で下に下りようとするとき、重りに固定された部分が引っ張られて、ストッパーが外れます。
- ストッパーが外れて、発射装置とロケットが分離されると、ロケットの下から閉じ込められた空気が勢いよく噴出し、反動でロケットが飛び出します。(作用反作用の法則)
注意事項
- ペットボトルの耐圧は1.6MP(16気圧)程度ですので、同じペットボトル16本分の空気が入ることになりますが、接着部の耐圧性が不明のため、空気は入れすぎないでください。
- ペットボトルに半分ほど水を入れてから空気を詰めて飛ばすと、よく飛びますが、飛びすぎると何かにぶつかるので、気を付けてください。
- 発射前には、砲台の延長線上に人がいないことを十分に確認してください。