【お知らせ】第5回「分析機器・科学機器遺産」認定事業においてマルバーン装置が認定されました

マルバーンが1971年に開発・販売した「デジタル式相関計・確率解析装置 K7023」が、一般社団法人日本分析機器工業会と一般社団法人日本科学機器協会が主催する第5回「分析機器・科学機器遺産」認定事業において、遺産に認定されました。
9月7日から幕張メッセで開催する展示会「JASIS2016」に合わせて、認定証授与式が行われるとともに、同展示会の会期中、実機の展示を行います。

この「分析機器・科学機器遺産」認定事業は、日本国民の生活・経済・教育・文化に貢献した貴重な分析技術/分析機器や科学機器を、文化的遺産として後世に伝えることを目的に、2012年から「分析機器・科学機器遺産」の認定事業を行っているものです。
最終年度となる第5回は産・官・学の有識者6名による選定委員会にて厳正な審議が行われ、15件が選定されました。いずれも当時、世界に誇る機器・技術だったものであり、次世代に継承されるべき「科学のちから」と言えるものです。

本装置を発売した1971年当時、ブラウン運動する粒子にレーザーを照射したときの散乱光強度の揺らぎから、拡散係数を求めて、粒子径を測定する技術は既にありました。しかし本装置以前は散乱光強度をアナログ量(電流値)として計算していたため、実用的な精度の拡散係数を得るには数日間の連続測定が必要でした。本装置では、デジタル光子計数をベースに当時最新の技術を実装して、効率よく自己相関関数の計算を行うことができるようになりました。これにより、それまで不可能だった微小粒子の測定を可能にするとともに、測定時間を数分、長くても1時間程度にまで短縮することを可能にしました。この粒子径測定手法は現在、創薬・バイオ・新素材開発など、ナノ粒子を扱う先端分野で標準的に利用されています。

【「分析機器・科学機器遺産」認定基準】
(1) 分析計測技術・機器(以下、分析機器と略)ならびに科学技術・機器(以下、科学機器と略)の発展史上重要で、次世代に継承していく大きな意義を持つもので、次の基準を満たすもの
 1) 対象とする科学技術及び機器の発展過程において重要な要素または段階を示すもの
 2) 国際的に見て分析機器又は科学機器の独自性を示すもの
 3) 新たな分析機器又は科学機器の創造に寄与したもの
(2) 国民生活、産業、経済、社会、文化の発展と在り方に顕著な影響を与えたもので、次の基準を満たすもの
 1) 国民生活の発展に顕著な役割を果したもの
 2) 日本の産業・経済の発展と国際的地位の向上に貢献のあったもの
 3) 社会、文化と科学技術及び機器の関わりで重要な貢献を示すもの

【認定基準の分類】
(1) 使用後も保存されている機器又は収集されて保存されている機器
(2) 技術や機器に関連する文書及び/又は資料類

【認定証の授与式及び展示】
2016年9月7日(水)より幕張メッセで開催される展示会「JASIS2016」にて認定証授与式を行うとともに、会期中、展示会場内で認定品の展示を行います。

【認定品概要】
認定番号:No.68
名称 :デジタル式相関計・確率解析装置 K7023
発売年 :1971年
測定内容:動的光散乱法による粒子径測定などの計算に使用
測定方法:動的光散乱法など
測定時間:数分~1時間程度(測定項目による)

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