示差走査型カロリメトリーを使用した最適な治療用タンパク質製剤開発の促進

DSCデータは、溶液中のタンパク質の安定性を予測する上で有用です。 Tmは熱安定性を示します。また、異なる製剤におけるTmを求めることは、低温環境下での凝集およびその他の非可逆的な変化に対する影響も見積もることになります。

治療用に使用する生体分子は患者に投与し、作用部位に供給されるまで、活性化された天然状態で安定化させておく必要があります。 開発初期段階でバイオ製剤処方の安定性スクリーニングを行うと、将来の医薬品開発の最適な候補の製剤化により投資することができます。 示差走査型カロリメトリー(DSC)を使用すると、タンパク質製剤の安定性にとって最適な溶液の条件を短時間で判断できます。これにより、最適な製剤の候補を特定し、開発を促進できます。 このアプリケーションノートでは、製剤開発におけるマルバーンMicroCal DSCの技術とその使用法について説明します。 

はじめに

バイオ医薬品開発の初期段階で決定しなければならないことは、バイオ医薬品を液体で提供するか、凍結乾燥(フリーズドライ)粉末で提供するかです。 通常、液体製剤は製造にコストがかからず、使いやすいという利点がありますが、冷蔵で保管する必要があり、安定性にも限界があります。 フリーズドライタンパク質は製造にコストがかかり、患者に投与する前に溶解する必要がありますが、室温状態で保管でき、高い安定性を維持できます。 エンドユーザーに対する利便性も、考慮するべきです(1,2)。 製剤担当者は、タンパク質が一定期間、溶液中で安定性を維持できるか、またはフリーズドライでのみ安定性を維持できるかを判定する必要があります。

水溶液中のタンパク質は、天然(folded)状態と変性(unfloded)状態の間で平衡状態にあります。 疎水性相互作用と水素結合は安定化に大きく貢献する要素で、これらに打ち勝つことでタンパク質はアンフォールドまたは変性が起こります。 構造エントロピーは安定化を減衰させるため、生体高分子はアンフォールドしやすくなります(3)。 タンパク質は、熱を加えた場合や変性剤(ドデシル硫酸ナトリウムや塩酸グアニジンなど)を溶液に添加するとアンフォールドします。 変性したタンパク質は、タンパク質分解(8)、酸化(9)、脱アミド(10)などの非可逆的な化学的プロセスの影響を受けやすく、非活性化をもたらす傾向があります(4-7)。 変性したタンパク質は凝集する可能性が高くなります。凝集はタンパク質の安定性を損ない、分解する可能性もあります(11-14)。

製剤開発の前に、タンパク質を特性評価する必要があります。 これには、分子量、アミノ酸の組成、立体構造、ジスフィルド結合の有無、糖鎖修飾、補助因子の有無、阻害剤、溶解性、熱力学パラメータ、官能性、等電点、疎水性、表面積などの情報が含まれます。 これらの情報はすべて、最適なタンパク質製剤のデザイン設計に役立ちます。 合理的薬物設計のアプローチを用いて、バイオ工学的に処理したタンパク質は選ばれた溶液中における最大限の安定性と最高の有効性が構築されます。

タンパク質の液体製剤は、製造、梱包、保管、出荷を経て、生体高分子が患者の標的部位に最終的に投与されるまで、安定性と生物活性を維持するのに適していると考えられます。 製剤開発中に考慮すべきパラメータには、タンパク質濃度、添加剤の有無、pH、保管温度、容器、露光、空気、湿度などがあります。

製剤開発の他の要素としては、投薬メカニズムも挙げられます。 たとえば、静脈投与型バイオ医薬品は希釈可能な性質を備えている必要があります。タンパク質の溶解性が低い場合、患者の血流内に沈殿が生じる可能性があります。 また、薬品を注射するならば、製剤の組成が組織を損傷させたり、患者に苦痛を与えてはなりません。 更なる懸念点としては、タンパク質が容器やシリンジやポンプなどの表面に吸着する可能性もあります。

タンパク質の安定性は一般的に加速試験やリアルタイムでの安定性調査など、複数の手法で確認されます。 また、凝集/沈殿、酸化、タンパク質分解、ジスフィルド結合シャッフリングなどについても評価されます。 生物活性が失われることなく医薬品を納品できるように、出荷条件がテストされます。

DSCと製剤開発

示差走査型カロリメトリー(DSC)は、天然状態における生体分子の安定性をダイレクトに評価するためのマイクロカロリメトリー法です。 DSCはシステムを一定間隔で温度を上昇させることによって生じる分子の熱変性に関連した熱変化を測定します。 変性中点温度(Tm)の測定では、迅速かつ簡便に安定性の指標が得られます。 変性中点温度(Tm)が高いほど、その分子は安定であると言えます。

DSC装置には、生体分子と緩衝液を充填したサンプルセルと、緩衝液のみを充填したリファレンスセルがあります。 電力がヒーターに供給されると、2つのセルの温度が一定のペースで上昇します。 この温度上昇の間、装置はサンプルセルとリファレンスセルの温度差をモニターします。 2つのセルの温度を等しくするために必要なセル間の熱吸収の違いから、見掛けの過剰熱容量が求まります(図1)。 エンタルピー変化に対する転移の中点温度(Tm)は、タンパク質が天然状態から変性状態になると発生します。 Tmでは、タンパク質の50%が天然状態、50%が変性状態であり、2状態転移を想定しています(図1)。 複数の異なる活性領域があったり、複数の構造ドメインを持つタンパク質は、複数のTmを持つ可能性があります。 測定者は、製剤の変更による影響が最も大きな1つまたは2つのTm値に着目できます。

Tmは熱安定性の指標で、通常はTmが高くなると、タンパク質はより安定します。 Tmが高くなると、タンパク質は低温でアンフォールディングまたは変性しにくくなります。 DSCは、さまざまな条件と添加剤を調べることで、最高のTm値になる製剤を判定できます。この値は、安定性を実現する最適な製剤に対応しています(4,5,7,15,16)。

化学プロセスの間では、熱は放出(発熱反応)または吸収(吸熱反応)されます。 天然タンパク質から変性タンパク質への変化は通常、吸熱反応です。 構造転移の際のエンタルピー変化(∆H)は、転移の下の領域を積分して求められます(図1)。 変性タンパク質の熱容量(Cp)(C<1>p</1>)は通常、天然タンパク質の熱容量よりも高いため、プラスの∆Cpになります(図1)。

図1:典型的なDSCサーモグラム 希釈したタンパク質溶液に対して、このDSCを実施しました。この溶液では、タンパク質はコンパクトで天然な状態から低い温度でアンフォールドし、高温で変性状態に転移します。 緩衝液内のタンパク質の熱容量と緩衝液のみの熱容量の違いから、タンパク質の見掛けの過剰熱容量を求めました。 転移のTm、∆H、∆Cpを求めるには、非線形最小二乗近似法を使用して2状態転移モデルにデータをフィッティングさせます。
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マルバーンMicroCal™ VP-Capillary DSC(図2)とマルバーンMicroCal VP-DSCシステムを溶液中の生体分子の研究に使用します。 マルバーンMicroCal VP-Capillary DSCシステムは、ハイスループット(24時間で最大50個のサンプル)、高速スキャンレート(最大250°C/h)で複数の製剤のTmスクリーニングを行うために設計されています。 完全自動制御のオートサンプラーを使用すると、無人で操作できます。 マルバーンMicroCal VP-Capillary DSCシステムとマルバーンMicroCal VP-DSCシステムの概要比較については、表1を参照してください。

図2:マルバーンMicroCal VP-Capillary DSCシステム
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表1:マルバーンMicroCal VP-DSCシステムとマルバーンMicroCal VP-Capillary DSCシステム
 MicroCal VP-DSCMicroCal VP-Capillary DSC
セル容量500 μl130 μl
一般的な必要最小タンパク質濃度0.02~0.1 mg/ml0.2~0.5 mg/ml(Tmが目的の場合)> 1.5 mg/ml(ΔCpおよびΔHが目的の場合)
最大スキャンレート90°C/h250°C/h
測定温度範囲-10°C~130°C-10°C~130°C
スキャン1回あたりの標準時間60~150分35~55分(スキャンレートと温度によって異なります)
最大スキャン回数/1日4~6回/8時間(マニュアル)~50回/24時間(無人)
自動セル充填および洗浄いいえあり
96ウェルプレートあたりの試料数不可48

液体製剤の戦略

製剤開発で大きな問題となるのは、天然タンパク質の安定性を最も高い状態に保つ溶液条件を見つけることです。 通常は、最も高いTmを提供する条件がタンパク質を長期間、低温でも天然状態で保持できると考えられます。 DSCを用いて、まず異なるpHおよび緩衝液の条件をクリーニングします。その後、添加剤と保存料がスクリーニングします。

緩衝液とpHの最適化

図3では、異なるpHに対するにタンパク質CD40LのTmをプロットしました。 37°Cで7日間インキュベートした後で、CD40Lの凝集についても確認しました。 Tmの最適条件は、凝集が最低限に抑えられたpH条件と相関していました(16)。 マクロファージコロニー刺激因子でもpH、Tm、凝集の間の相関が認められました(4)。

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図3:CD40リガンド(CD40L)のpHに応じた安定性挙動の比較。(A)サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で判定された凝集反応。(B)DSCで判定されたTm値。 点線で囲んだ領域は、Tmが最大で、凝集が最小になる最適なpH範囲を表します。 (16)から。
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タンパク質のTm変化をDSCで測定する作業は、比較的シンプルです。 図4は、マルバーンMicroCal VP-Capillary DSCを用いて、pHを高く変化させた場合のキモトリプシノゲンのTm値変化を示しています。 pHが高くなると、Tmも上昇しました。これは、天然型のキモトリプシノゲンが高いpHでも安定していることを示しています。

図4:pHに応じたキモトリプシノゲンのTmの変化。 各キモトリプシノゲン溶液(pH 1.96、2.27、2.57、3.02)を調製し、96ウェルプレートにセットました。 それぞれのpHに対し5回測定を行いました。 それぞれのpHに一致したリファレンスセル用の緩衝液も96ウェルプレートにセットしました。 DSCスキャンはMicroCal VP-Capillary DSCを使用しました。 ここで表示したDSCデータは、緩衝液で測定したリファレンススキャンを差し引きした後のものです。 図には、pHごとのTm値、および標準偏差が表示されています。
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添加剤

添加剤は、タンパク質の安定性を向上させることができる添加物を指します。 糖、アミノ酸、抗酸化物質、ポリマー、アルコール、グリセロール、界面活性剤などが挙げられます。

最適なpHと緩衝液が決まったら、複数の異なる添加剤をタンパク質溶液に加えます。 添加剤がTm値を上昇させた場合、天然型のタンパク質は添加剤を入れない状態よりも、入れた状態の方が安定することになります。

インターロイキン-1受容体IL-IRの液体製剤開発時に、添加剤スクリーニングを実施しました(5)。 IL-1Rでは、Tm値の転移が大きく2つありました。1つは48°C付近、もう1つは66°C付近です。 転移を添加剤のスクリーニングには、低い温度側のTm転移を使用しました。 戦略としては、より低温側のTmの転移温度を上げる(つまり天然タンパク質の安定性を向上させる)添加剤を探すことでした。 23種類の添加剤をスクリーニングしました(表2)。

表2:インターロイキン-1受容体の添加剤のスクリーニング
添加剤緩衝液内の添加剤濃度(g/ml)モル比[Ms/Mp]*Tm(°C)
コントロール†0.0048.1
アスコルビン酸0.05203736.7

マンニトール0.0517203746.7
ラクトース0.0972213749.7
スクロース0.0972203749.7
グルコース0.0512203749.6

ポリマー

PVP(MW 10 000)0.01748.9
PEG(MW 300)0.0003749.4
PEG(MW 1000)0.001749.1
PEG(MW 3350)0.00335748.7
デキストラン400.0392748.0

ポリオール類

グリセロール0.0177948.7
エタノール0.005177948.6
エタノール0.05761743.8

NaCl0.0058471753.1
CaCl20.011171741.1

アミノ酸

グリシン0.0195546.2
L-リジン0.0194795548.3
L‐システイン0.0161495551.3
L‐アラニン0.0118795546.2
L‐アルギニン0.023295549.1

界面活性剤

Pluronic™ F680.0001446.6
Tween™ 800.001545.8

組合せ

グルコース/NaCl0.0512/0.005842037/71752.2

*Ms = 添加剤のモル濃度 / Mp = タンパク質のモル濃度
†コントロール緩衝液は20 mMのクエン酸緩衝液(pH 6.0)。 この緩衝液に添加剤を加えました。
データ提供:Remmele, R.L. et al. (5)。

イオン強度

緩衝液のイオン強度は、塩を追加してTmを上昇させることができるかどうかを判定するために調節されています。 IL-1Rの場合、100 mMのNaClを添加すると、適度なイオン強度のおかげでTmが48°Cから53°Cに変化し、安定性が最も向上しました。 この安定化効果は、塩イオンとタンパク質のチャージグループ間の直接的な相互作用を示唆するものです(5)。 塩の添加量を増やすと、IL-1RのTmは上昇し続けました。これは、NaClが1500 mMに達し、すべてのチャージ部位を飽和させるのに必要な濃度を超えても変わりませんでした(図5)。 これらのデータが示唆しているのは、塩イオンが水構造に影響し、タンパク質の立体構造の安定性でも一定の役割を果たすということです。 チャージ間の相互作用も水構造の変化も、天然IL-1Rの構造安定性を強化します。

図5:NaClを添加したIL-1RのTm値プロット 100 mMの濃度を点線で示しています。 -5
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保存料

医薬品を複数回投与の状態で提供する場合、微生物の増殖を抑えるために保存料を添加します。 しかしながら、保存料はタンパク質の安定性を損なう可能性があります。 IL-1RのTmに対する保存料の影響についても調査しました(5)。 メタクレゾール、フェノール、ベンジルアルコールなどの保存料は、低温側の温度転移シフトの情報に基づいてIL-1Rの安定性を損なうことがわかりました(表3)。 DSCデータにから、3種類の保存料をそれぞれ添加したIL-1Rの安定性の順序が決まりました。フェノールが最も高いTmを示し、メタクレゾールとベンジルアルコールがそれに続きました。 サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)の測定から、DSC安定性データはIL-1Rの凝集にも相関していました。 より高いTmで凝集が少なくなることが、7日後および60日後のSECの結果から明らかになりました。

表3:IL-1Rに対する保存料の影響:TmとSECの比較
 DSCSEC
7日60日
Tm1(°C)Tm2(°C)Tm3(°C)Agg %Native %Agg %Native %
コントロール50.853.766.30.6698.931.5097.54
0.065% フェノール50.353.466.51.0298.623.0796.02
0.1% メタクレゾール48.451.65.81.3798.255.193.92
0.9% ベンジルアルコール45.248.563.62.9396.9216.4683.09
コントロール溶液:20 mMのクエン酸ナトリウム緩衝液、pH 6.0、100 mMのNaCl。 サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)では、クロマトグラフィーにかける前にIL-1R溶液を所定の期間、37°Cで保管しました。 Agg % = SEC後に高分子量タンパク質のピークを合わせて求まる凝集の割合。Native % = SEC後にタンパク質のメインピークで求まる天然IL-1Rの割合(5)。 (5)から。

Tmスクリーニングに基づき、加速安定性試験で最適な製剤候補を評価しました。 複数の異なる製剤条件でタンパク質を調製し、37°Cで保管しました。 凝集量は、加速安定性試験時にインターバルを置いて実施したサイズ排除クロマトグラフィーで決まります。さらに、タンパク質をSDS-PAGEで解析し、タンパク質分解の有無を確認しました。

最後に、最適な製剤候補をリアルタイム安定性試験に掛け、当該タンパク質の保管期間を決定しました。 バイオアッセイと分析試験は、タンパク質の活性と生存能が維持されていることを確認するために、調査期間中にわたって実施されました。

DSCは製剤開発中にタンパク質安定性を評価するためのスクリーニングツールとして、長い間も使用されています。自動化されたマルバーンMicroCal VP-Capillary DSCを使用すると、スクリーニングをより短時間で実施できるため、マルバーンMicroCal VP-DSCよりもスループットが向上します(表1)。 マルバーンMicroCal VP-Capillary DSCを使用し、異なるpHと添加剤を含んだタンパク質のTmを測定したところ、Tm値の変化はSECデータと相関しており、安定性スクリーニングツールをDSCとして使用できることを裏付けています(17)。

まとめ

DSCデータは、溶液中のタンパク質の安定性を予測する上で有用です。 Tmは熱安定性を示します。また、異なる製剤におけるTmを求めることは、低温環境下での凝集およびその他の非可逆的な変化に対する影響も見積もることになります。 最大の熱安定性を備えた製剤を選定し、以降の安定性試験、保管期間、出荷試験に使用します。 DSCを使用すると、製剤開発における時間とコストを削減できます。また、完全自動システムでは、医薬品開発の中のこの重要な部分において効率と生産性を向上させることができます。

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